
新幹線のネット予約はえきねっとトクだ値がお得!?
JRには、新幹線の割引サービスが複数あり、これらを利用することでお得に新幹線に乗ることができます。
この中で、JR東日本とJR北海道が行っている割引サービスの一つが「えきねっとトクだ値」です。
これは年会費や入会費などを必要とせず登録できる「えきねっと」限定の割引サービスです。
新幹線に乗るために必要な乗車券と指定席の特急券を、あわせて販売しています。
今回は、「えきねっとトクだ値」についてまとめていきますので、興味がある方はご覧ください。
正規価格よりも安く新幹線に乗車することができますよ。
区間と割引率と購入期限
「えきねっとトクだ値」は述べたように、JR東日本とJR北海道の新幹線に適応しているサービスです。
そのため、利用できる区間があらかじめ決まっています。
- 東北・北海道新幹線(東京-新青森-新函館北斗)
- 山形新幹線(東京-福島-新庄)
- 秋田新幹線(東京-盛岡-秋田)
- 上越新幹線(東京-新潟)
- 北陸新幹線(東京-金沢)
全ての新幹線や区間ではないものの、しかしこれだけ利用できれば、お得だと感じる人はかなり多いのではないでしょうか。
「えきねっとトクだ値」の割引率は乗車区間等により差が出てきます。
おおよそですが、低くて5%割引、高くて15%ほどの割引があります。
JRの新幹線の割引サービスには、例えば「お先にトクだ値」という、さらに高い割引率を誇る予約型サービスが存在します。
それには敵わないものの、「えきねっとトクだ値」も十分お得であると言えるでしょう。
「えきねっとトクだ値」でチケットが予約できるのは、出発予定日の1ヶ月前(午前10時)からです。
購入期限は出発予定日の午前1時40分までと、比較的ギリギリの時間帯まで予約・購入することが可能です。
突然決まった予定のチケットでも購入できる点は嬉しいですね。
ただ、列車や座数はあらかじめ用意された分のみしか販売していないため、売り切れる場合もあります。
できるだけ早めに予約するほうが無難です。
ちなみに、このサービスはクレジットカードのみで購入可能となっています。
ほとんどのカードに対応していますので、クレジットカードさえ持っていれば利用できます。
どうやって予約する?「えきねっとトクだ値」の買い方
「えきねっとトクだ値」に興味を持ったら是非利用してもらいたいのですが、このサービスの利用について、一連の流れをここで紹介しておきましょう。
「えきねっと」に無料会員登録をする
冒頭に触れたように、「えきねっとトクだ値」でチケットをお得に買うには、「えきねっと」と呼ばれるサービスサイトに登録する必要があります。
パソコンやスマートフォンなどネットに接続できる機器があれば、すぐに登録できます。
無料なので、気になる方は、いつでも利用できるよう今のうちに登録しておいても良いかもしれません。
利用可能な列車や空席状況を確認する
登録が済んだら次にしたいのが座席の照会です。
予約したい日時に席が空いているかどうかもネットで確認できるので、「えきねっと」のサイト内にある「きっぷ旅行予約」というところから、座席の確認をしてみましょう。
そこに「指定席(トクだ値)」という欄があり、このサービスが使える列車があれば「○」や「△」と記載されているので、それを押して、チケットの予約へと進んでいきます。
もちろん、予約はせずに座席が空いてるかどうかの確認だけでもOKです。
画面の指示通りに進んでいくと、チケットの予約・購入ができます。
もし「◯」や「△」の表示がない新幹線があったら、そもそもその列車では「えきねっとトクだ値」を取り扱っていないか、あるいは売り切れているため利用が不可となっています。
予約後のチケットの受け取り方
ネット上で予約と購入を終えたら、実際に新幹線に乗車するためのチケットを受け取らなければいけません。
これはJR東日本及びJR北海道の駅構内にある窓口で発券してもらえるので、駅員さんに尋ねてみましょう。
あるいは、駅にある指定席販売機を利用してチケットを受け取ることも可能です。
注意点としては、予約する際に受け取った“予約番号”と、チケット予約の際に使用したクレジットカードが必要なこと。
これがないとチケットが受け取れず新幹線にも乗れないので、確認してから駅の窓口や指定席販売機へと向かうようにしてください。
ちなみに、予約した内容の変更はチケットを受け取る前まで有効となっています。
発券後は変更等できないため、よく確認してからチケットを受け取りましょう。
発券されたチケットで新幹線に乗る
予約した新幹線のチケットを発券してもらい受け取ったら、それを新幹線専用の改札機に通せばホームへと行くことができ、新幹線に乗ることができます。
予約した列車以外には乗車不可なので気を付けましょう。
つまり、乗り遅れたなどがあった時に、後からくる列車に乗るなどはできないということです。
「えきねっとトクだ値」で予約したチケットは途中下車も不可であり、もし目的地前の駅で降りた場合には、その時点できっぷが回収され使えなくなるので、これも合わせて知っておきましょう。
自由席は選択できません
これも最初に触れていますが、「えきねっとトクだ値」は特定の新幹線の乗車券と“指定席特急券”のセットで購入できる割引サービスです。
自由席特急券の販売はされていませんし、指定席特急券で自由席を利用することもできません。
ちゃんと予約した列車と予約した座席を利用するようにしてください。
片道ごとのチケットしか購入できない
これはちょっと不便に感じる人もいるかもしれませんが、「えきねっとトクだ値」は片道のみの予約・販売サービスとなっています。
往復分のチケットを一度に購入することはできません。
もし行きと同時に、帰りのチケットも欲しいのであれば、別々に予約・購入するようにしてください。
学割と比較してみよう
「えきねっとトクだ値」というサービスを知り「使ってみたい」と思っている人の中に、もしかしたら学生さんもいるかもしれません。
学生さんでもクレジットカードは作れますしスマホやパソコンを持っているでしょうから、利用することはもちろん可能です。
ここで気になるのは、学割と比べた場合、どちらの方がお得なのかという点。
学割の割引率は20%です。
「えきねっとトクだ値」の割引率は先述のように、5%から15%。
この数字だけを見ると、学割の方が安く新幹線に乗れそうですよね。
しかし、現実はそんな単純なものではありません。
学割で安くなるのは、実は乗車券のみ。
新幹線に乗るのに必須の特急券は割引対象外となっています。
一方の「えきねっとトクだ値」は乗車券と特急券(指定席)を合わせて販売しており、トータルの金額から5%から15%割り引かれるので、全体的に見た時には、「えきねっとトクだ値」の方がお得になることも多々あるのです。
学生さんは、学割と「えきねっとトクだ値」、どちらがお得なのかを、その都度比較するようにしてください。
それが新幹線をよりお得に利用するために必要なこととなります。
ちなみに、「えきねっとトクだ値」で不可だった途中下車が学割の場合は許されたり、また、往復割引に対応していたりもするので、ここも加味しながら比較することを忘れないようにしましょう。
設定区間外も含めて新幹線を利用したいケース
説明した通り、「えきねっとトクだ値」で利用できる列車は区間が決められています。
でも、その区間の外にも線路は繋がっており、設定区間の外から、あるいは設定区間の外へと向かって列車に乗りたいという人も出てくるでしょう。
その場合は、区間の外での乗車分に関して、別に乗車券と特急券を購入しなければいけません。
「上野-山形」という設定に関しては、米沢などの駅の利用も可能です。
こうしたケースでもし利用しなかった区間が生じても払い戻しなどには応じてもらえませんが、目的地などによってこのように柔軟に利用できる点は嬉しいですよね。
また、「上野-仙台」などの区間で、川口や岩沼など新幹線が停車しない駅で降りるケースでは、新幹線を降りた駅から目的地の駅までの運賃が必要になってきます。
設定区間の途中にある駅だからといって、「えきねっとトクだ値」で事前に購入したチケットで行けるわけではない点には注意が必要です。
キャンセルや払い戻しについて
「えきねっとトクだ値」を実際に利用する前に知っておきたい“キャンセル”について、まずは説明しましょう。
そもそもキャンセルできるのかという点に関してですが、これは可能です。
ただし、予約した新幹線が発車する前に限られ、また、チケットが未使用の場合のみに限定されます。
チケットを発券してもらう前であれば、ネット上でキャンセル可能ですが、新幹線が発車する時刻の6分前までと、これもリミットがあるので早めに対応しなければいけません。
新幹線発車日の前であり、且つチケット発券前であれば、310円の手数料はかかるものの取消は可能です。
チケットを発券した後だと、最低でも550円の手数料と、割引率に応じた分だけのキャンセル料がかかるので、キャンセルするのであればチケット発券前がおすすめです。
チケット内容の変更方法とタイミング
「えきねっとトクだ値」はネットで予約や購入を行い、その後チケットを発券してもらうわけですが、この発券前であれば内容の変更を行うことができます。
駅の窓口では変更に対応してもらえず、全てネット上(えきねっとのサイト内)で行わなければいけません。
変更に手数料等はかからないものの、利用人数を変えることはできないので注意しておきましょう。
新幹線に乗れなければ全て無効に
列車の発車時刻に間に合わなかった、予約した時刻に予約した列車に乗る必要がなくなったなどの理由で、キャンセルや変更等をせずに新幹線が発車した場合、その時点でチケットや予約内容は全て無効となります。
当然払い戻しも受けられません。
通常の新幹線のチケットでは、乗り遅れた際に後続の列車の自由席などに乗ることができますが、「えきねっとトクだ値」の場合には、それも禁止となっています。
理解すれば便利な「えきねっとトクだ値」
予約の方法はネットのみである点やクレジットカードの利用者しか予約・購入ができない点など、利用のハードルが少し高いと思われがちな「えきねっとトクだ値」。
しかし、一度利用し、覚えてしまえば、これほど便利でお得なサービスもありません。
時期によって金額は上下するものの、正規料金よりは安いので、いつでもお得感は感じられるはず。
注意点があるとすれば、途中下車ができなかったり、後続の列車に乗れないなどのルールがある点でしょうか。
普通に旅をしたり仕事で利用するのであれば、おそらくこうしたルールも気にならずに使うことができるでしょう。
頻繁に新幹線を利用する人はもちろん、安く新幹線を利用したいと考えている旅行者や帰省者なども、一度利用してみてはいかがでしょうか。